安心して子育てできるまち。あらためて住んでよかった
作業療法士 原川 由佳さん
- 移住エリア
- 愛知県→愛知県春日井市
- 移住年
- 2021年
「仕事と家庭生活を無理なく両立できる場所で暮らしたい」。名古屋市在住だった原川由佳さんが、そんな思いから結婚後の居住地に選んだのが、夫・裕章さんの地元である春日井市でした。
2024年1月には長男・新君が誕生。子どもとの生活をスタートし、あらためて「春日井市は子連れで出かけやすい場所がたくさんあって、子育て支援の制度も充実しています。ここに住むことにしてよかった」と感じています。
目次
全国各地を巡り、名古屋市へ
作業療法士として、名古屋市南区の病院に勤務している原川さん。現在は育児休業中で、新君が加わった家族3人での新鮮な毎日を送っています。
作業療法士を志したのは高校生の時。自らの将来を考える中で、理学療法士として医療現場で働く叔父の勧めもあり、作業療法士の資格を得るために大学進学を決めました。この大学が春日井市内にあり、原川さんと春日井市との最初の縁となりました。
「当時は名古屋の実家から通っていました。まさか住むことになるとは思っていなかったので、住み心地まで考えることはなかったですけど、通い慣れた土地ですね」
と、懐かしそうに振り返ります。
幼少期には、転勤族だった父について、全国各地を渡りました。福井、静岡、神奈川、徳島と転居を繰り返し、中学入学と同時に、両親が居を構えた名古屋市に移り住みます。それから結婚までの約16年間、大学へも、職場へも実家から通いました。
子どもたちへのリハビリにやりがい
作業療法士とは、病気や障害のため日常生活に支障がある人に対し、食べる、着替える、家事をするといった作業を通してリハビリテーションを行う職業です。原川さんは主に、発達の遅れがある子どもたちに対する支援を担当しています。対象となる子どもは2歳ごろから小学校高学年程度と幅広く、個々の状態に合わせたカリキュラムを組んで、暮らしをより豊かにするためのリハビリを施していきます。
自身の現状を認識できていない子も多く、保護者との密なコミュニケーションを求められる子どもへの支援は難しさもあります。それでも、「アプローチの仕方を変えてみたり、親御さんから伺う自宅での様子を分析したりと試行錯誤しながら進めていきます。最初はできなかったことが半年後、1年後に達成でき、子どもさんの満足そうな顔や親御さんの喜ぶ様子を見られた時には、私自身の成長も感じられて、とてもうれしいです」と、大きなやりがいを感じています。
結婚を機に春日井へ
2021年に会社員の裕章さんと結婚。新生活の地として選んだのが、裕章さんが生まれ育った春日井市でした。
「結婚を機に、職場を愛知県西尾市から今の名古屋市の病院に変えましたが、春日井なら交通の便が良く、名古屋の職場に通うのもそれほどストレスがありません。夫の実家は近いですし、私の実家からも遠いというわけではない。実際、今も両親が月に2回ほど会いに来てくれていますよ」
生活コストと利便性がぴったりと合ったことが決め手となりました。アパート暮らしを経て、2022年3月に青い外壁が目を引くマイホームに移りました。
電車も車もアクセスは抜群
引っ越しから1年ほどたった頃、新君をお腹に授かりました。実は、不妊治療の末の待望の妊娠でした。
「不妊治療のクリニックが最寄り駅のすぐ近くにあり、仕事をしながらでも通いやすい環境がありがたかったです。電車が便利なので、妊娠中も無理なく仕事を続けることができました」
春日井市は名古屋市と直結するJR中央線、国道19号が縦断しており、電車では春日井駅から22分、原川さんの最寄りの勝川駅からは20分かからずに名古屋駅へ出ることができます。国道からは東名高速道路の春日井インターチェンジに入ることができ、愛知県外へのアクセスも非常に良いことが魅力です。
初めての子育てに安心の支援体制
新君の誕生で、原川さんの生活も一変しました。すでに移住から3年がたっていたものの、初めての子育ては分からないことだらけで不安がついて回ります。しかし、「春日井市内で出産したのですが、妊娠中から母親学級などさまざまなサポートを受けることができました。産後は助産師さんが自宅を訪問してくれて、いろいろな子育て支援施設やNPOを紹介してくれました。とても子育てをしやすい環境であることが分かって、安心できました」とのこと。交通の便とともに、原川さんが春日井市の大きな魅力と感じているのが子育て環境の充実です。
頻繁に利用しているのが、NPO法人あいちかすがいっこが主催するイベント「ママステーション」です。0~3歳児の親子が気軽に参加できる交流の場で、NPOの拠点のほか、商業施設などに出向いて開催しています。クラフトやベビーマッサージ、メイクなどの講座も企画されます。
「同じ月齢のお母さんと仲良くなれたし、スタッフさんとも顔なじみになって気楽に相談ができます」と原川さん。
また児童館やファミリーサポートセンター、子どもの一時預かりなど子育て支援機能を集約した子育て子育ち総合支援館(かすがいげんきっ子センター)も強い味方。
「勝川駅に直結していて、駐車場も市民は無料(一定時間)なので、とても利用しやすいんです」
市内には食料品から衣料品、子ども用品までがまとめて買える商業施設も豊富。利便性が高い一方で、中心部から少し外れた地域には自然豊かな広い公園がいくつもあります。
「平日の日中に商業施設に行くと、妊婦さんや赤ちゃん連れが本当に多いです。春日井って子育てしやすい環境なんだなと感じますね」
子育て世代の移住でさらなるサポート充実を
新君が1歳になる頃には職場に復帰する予定で、保育園探しも始めているという原川さん。
「年度途中に入園できるかどうか分かりませんが、一時預かりや両親の助けも借りて、なんとかやっていけそうです。市内には病児保育をやっている医院もあって心強いです」
ちょうど原川さんの友人も、子育て環境の良さを理由に移住してきたところなのだそう。新君を胸に抱き、幸せあふれる笑顔で語ります。
「子育て世代が多くなれば、それだけサポートの幅も広がっていくと思います。(春日井市の子育て環境の良さが広く知られて)より良くなっていけばいいですね」
作業療法士 原川 由佳さん / はらかわ ゆか
1991年福井県生まれ。転勤族の父について全国を巡った後、中学から名古屋市で過ごす。
大学卒業後、作業療法士として、主に障害のある子どもに対するリハビリテーション業務に従事する。現在は名古屋市南区の病院に勤務。
2021年、夫・裕章さんとの結婚を機に、春日井市へ転居。2024年に長男新君を出産し、現在は育児休業中。職場復帰を見据え、春日井市や民間団体の子育て支援を利用しながら、夫とともに初めての育児に取り組んでいる。