故郷・高知の魅力を再発見。海と山に囲まれた場所で、自分らしく豊かな日々を送る
ヘアメイクアーティスト・ネイリスト 佐田 聖夏さん
- 移住エリア
- 東京都→高知県高知市
- 移住年
- 2019年
「客室乗務員になりたい」。その夢を叶え、順風満帆な都会生活を手に入れるも、日に日に積もる違和感と孤独感。何もないと思っていた故郷は、心の元気を取り戻す唯一の場所である事に気がつき、Uターンを決意。ありのままの自分でいられる場所で心豊かに生きる事を選んだ佐田さんに当時の思い、高知の魅力を伺いました。
目次
自分らしい生き方を求めて
高校卒業まで高知で過ごして、客室乗務員になりたいという夢を叶えるために大阪の大学に進学しました。大学卒業後は、念願叶って大手航空会社に就職。東京での生活をスタートしました。客室乗務員として世界を巡り、この仕事でしか見られない景色や出会いも沢山あり、素晴らしい経験をさせてもらいました。仕事は忙しく、充実していましたが、ある日ふと「自分は何をしているのだろう?」と考えることがありました。
都会は沢山の人とすれ違うけど、無関心なところがあって、「冷たい」とか「孤独」を感じていました。強い自分でいなければいけなかったし、そうあろうとすればするほど、ありのままの自分ではなくなっていった気がします。
「高知家は一つの大家族」と言われるぐらい、ほんとうに家族の温かさがあります。その温かさと人との距離が近いことも私には居心地が良くて、休みの日は可能な限り高知で過ごしていました。
出張先から羽田、高知を往復することを繰り返す生活の中で、これからの長い人生を考えたときに、「大きい企業で働くよりも、ありのままの自分でいられる場所で好きなことをしていたい」。そう思って、2019年に高知に帰ってきました。
決断!高知で心のパワーチャージ
帰ろう!と思ってからは、誰にも相談せずに帰ってきました(笑)。その決断に全く迷いはなかったです。帰ってきてからどうするかなんて何も考えずに飛び込んだ感じ。東京で少し気が滅入っていたこともあって、とにかく高知に帰って心の元気を取り戻したいと。
仕事は高知に帰ってきてから探しました。高知って、周りのみんながすごく親身になって相談にのってくれるんです。友人の知人や、そのまた知人まで。繋がりが持ちやすいので、そんなに不安はなかったですね。
大人になって気づくことのできた『高知の魅力』と『人生の豊かさ』
高校生の時は、「高知はなにもないし、とにかく県外に出たい」って思っていました。でも、帰ってきてからは「なんにもないことが高知の魅力だ」と気が付きました。
都会のような最先端の商業施設や娯楽、便利な乗り物はないけれど、少し車を走らせれば美しい海と、綺麗な川と、豊かな緑があって。海の幸も山の幸も、なにを食べても美味しい!何もないからこそ、自然の美しさや食べ物の美味しさに気づけたのだと思う。自然や食に感動できる自分を大人になったなと思うし、そんな暮らしを幸せって思える人生に“豊かさ”を感じています。
そして、高知といえば、よさこい!!大人になってなにかに打ち込む機会は、あまりないと思うのですが、よさこいは、年齢や性別、仕事も出身も関係なく集まった人たちが、一丸となって1つの作品を創り上げます。いろんなチームがあるので誰でも参加できるし、踊らなくても見ている人と踊る人が一緒に楽しめる貴重なお祭りです。
メイン会場で、沢山のお客さんに囲まれて、耳をつんざくような爆音とライトを浴びながら踊る自分は輝いているなと思えるし、それまでの辛い練習を乗り越えてきたことを思い出して、感極まる瞬間ですね。
他にない高知の面白さは、お酒文化の中にもあるかもしれません。一人で飲みに行っても、隣に座った人とすぐに友達になり、店員さんや常連さんとも知り合いになり、その知り合いからまた別の知り合いが増えていきます。
そんな感じで人との繋がりがどんどん広がって、高知は必ずどこかで誰かと繋がっている。そういう繋がりを見つけたり、新しく出会えたりすることが、とても面白いですよ。
これからも自分らしくありのままでいたい
若い時は都会への憧れもあるだろうし、チャンスがあれば行ってみるといいと思います。私自身、一度高知を出たからこそ、色々な高知の魅力に気づくことができました。
なんとなく仕事して日々をこなす人生ではなく、自分のやりたいことを、自分らしくありのままに、自分が思うように突き進む人生を歩みたい。
高知にはそんな自分を応援してくれる仲間がたくさんいるので、これからも仲間と共に高知で頑張っていきたいです。
ヘアメイクアーティスト・ネイリスト 佐田 聖夏さん / さだ せいか
高知県出身。高校までを高知で過ごし、客室乗務員になりたいという夢を叶えるために大阪の大学へ進学。大学卒業後は、念願叶って、大手航空会社に就職し、東京で新生活をスタート。充実した日々を過ごしつつも、ありのままの自分を求めて故郷・高知へUターンを決意。