「遠いけど、遠くなかった」。東京の下町から高知へ移住

会社員 谷 彩花さん
- 移住エリア
- 東京都→高知県高知市
- 移住年
- 2022年
写真は、お気に入りの通勤路。田んぼの絶景が広がっている
谷 彩花さんが高知への移住を決意したきっかけとなった、約770kmも離れた東京の下町と高知の共通点とは?そして、自然豊かな環境での生活の中で変化した、暮らし方・働き方とは?愛猫とともに高知で暮らす谷さんに、いろいろとお話を伺いました。
目次
高知で感じた「懐かしさ」
付き合っている方が高知県須崎市の出身で、高知には移住前から遊びに来ていました。
高知で、彼が知らない人にも「おはようございます」と挨拶しているのを見て、実家が同じような雰囲気だったことを思い出し、「ああ、こういう関わり合いがあるのっていいな。こっちに住みたいな。」と思い、移住を決めました。
私は東京出身ですが、実家が下町でご近所付き合いが深く、お隣のおじさんやおばさんとお年玉を交換するような関係だったんです。
自分にとても合っていて、家族も友人も全く反対しませんでしたし、「らしいね!」と背中を押してくれましたね。

谷さん
自然豊かな通勤路がお気に入り
もともと下町育ちでご近所付き合いが濃かったので、あまり違和感はありませんでしたが、知り合いがいない環境で1から関係を作る必要があったので大変でした。
でも、近所の方がよく話しかけてくださって、野菜や果物をいただいたり、ペットのことを心配してくれたりと、温かい交流があってすぐに馴染めました。
あと、高知は美味しいものが多いですよね!高知の人が紹介してくれるお店は全部美味しくて、地元の人が「まずい」と言うお店も普通に美味しいです!(笑)
お気に入りの場所は、家の近くの山と通勤路です。生まれて初めてウグイスの声を聞きましたし、秋になるとツクツクボウシの鳴き声が届くんです。通勤途中には田んぼの絶景が広がっていて、野焼きを火事と勘違いしたり、トンボがたくさん飛んでいるのを異常気象だと思ったくらい、衝撃的なことがたくさん!家の近くにトンビが飛んでいることに感動して、自転車に乗りながら見ていたら転んだこともあります。ひとつひとつが「自然」だということがわかってきて、すごく楽しいです。

高知市で行われる「街路市」。300年以上の歴史があり、特に「日曜市」が有名。地元の人や観光客に親しまれている
東京では帰宅が遅く、24時間営業のマクドナルドやUber Eatsをよく利用していましたが、高知に来てからは自炊をするようになりました。野菜をいただくことが多いのですが、野菜自体がおいしいので簡単な味付けでもとてもおいしく仕上がります。お米を炊く習慣がついたことを東京の家族に伝えると、褒められました(笑)
挑戦とアフターファイブを楽しむ
高知市役所のサイトで仕事情報を探し「高知県UIターンサポートセンター」に辿り着きました。条件に合う企業をいくつか紹介いただき、今の職場と出会うことが出来ました。
車の免許を持っていないので、自転車で通える範囲の家探しでもアドバイスをいただき、スムーズに移住することができました。
今の職場は、仕事の幅が広がりました。総務部の仕事だけでなく、マーケティングや人事採用に関わる仕事、地元のお祭りの司会など、様々な役割を任せてもらえるようになり、新しいことに挑戦する楽しさを感じています。東京にいた頃は家に帰って寝るだけの生活で、午前3時に帰宅することもありました。今では定時(午後5時)で帰ってアフターファイブを楽しめるようになりました。猫と遊んだり自炊をしたり、生活のバランスがすごく良くなったと感じています。東京の家族や友人とビデオ通話する機会も増え、自分が東京にいたときよりも会話が増えたほどです。

プライベートも充実!写真は、『日本のスイス』と呼ばれる高原「四国カルスト」にある屋外カフェ『カルスト珈琲 – karst coffee -』
大切なのは、挨拶と方位磁石!?
私は高知へ移住してから、自分の時間を大切にしていいんだなと気づきました。
高知の方はどんどん話しかけてくださるので、いろんな人と話すのが好きな方が合うと思います。こちらから挨拶することを心がければ大丈夫です。
そうそう、高知で道を聞くと東西南北で説明されがちなので、最初のうちは方位磁石を持っていた方がいいかもしれません(笑)

会社員 谷 彩花さん / たに あやか
東京下町育ち。高知県出身の彼との出会いをきっかけに高知を訪れるようになり、その魅力に惹かれる。ご家族や友人の後押しもあり、愛猫と共に2022年高知市へ移住。現在は、仕事もプライベートも充実した高知ライフを満喫中!