これからの地方との関わり方～地域おこし協力隊という選択肢～

地方創生に興味があったり、地方移住を検討されていたりする方なら一度は聞いたことがある方も多い「地域おこし協力隊」。こちらのWebマガジン『フルサト』の中でも多くの関連記事が紹介されるなど、地方活性化に取り組む、地方での新しい生き方として、年々注目度が高まっています。

初めて聞く方もいらっしゃると思いますので、簡単にご説明します。
総務省によりますと、「地域おこし協力隊」は、都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を異動して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組です。隊員は各自治体の委嘱を受け、任期は概ね1年以上、3年未満です。令和2年度で約5500名の隊員が全国で活動していますが、総務省はこの隊員数を令和6年度に8,000人に増やすという目標を掲げており、今後ますます活動領域が広がるなど、大きな期待が寄せられています。

出典：総務省HP「地域おこし協力隊の概要」より

・総務省（地域おこし協力隊）
・移住・交流推進機構(JOIN)

山里＆離島の活性化を担う「あいちの地域おこし協力隊」

地方創生、地方活性化の担い手として注目と期待を集める「地域おこし協力隊」ですが、愛知県内でも各地で活躍しています。「あいちの山里」と呼ばれる三河山間地域では、岡崎市1名、新城市1名、設楽町6名、東栄町1名、豊根村2名、そして「あいちの離島」の1つの佐久島がある西尾市で2名、合計6市町村で13名の隊員が、それぞれの地域が抱える課題の解決や地域の新たな産業創出のために、日夜奮闘しています。

愛知県内でこれまでに任期が終了した隊員は31名で、うち20名が同じ地域にそのまま定住し活動しています。定住率は64.5％と、全国平均（63.0％）を上回っています（令和２年度地域おこし協力隊の定住状況等に係る調査（総務省））。地域おこし協力隊として移住し、地域活性化の一翼を担い、そして任期終了後もその地に定住して事業を継続・発展させ、さらに地域の魅力を高めることで、外部から新たなヒトを呼び込む。こうした好循環の取組みが、これからの地方創生のカギになってくると思われます。

ここで、愛知県内で活躍している地域おこし協力隊の活動内容を一部ご紹介します。

＜岡崎市＞

※岡崎市の紹介は上の地図をクリック

◆服部 紗代さん（出身地：愛知県稲沢市）

今年の10月から隊員になられた服部さんは、前職の会社では人事採用を担当されていて、いろいろなボランティアを経験されたそうです。そのような「人」と深く関わる経験を活かし、中山間エリアの額田地域の新たな地域資源の発掘等、「ひと・水・緑が輝く里ぬかた」の情報発信等の活動に従事される予定です。

・Facebook　https://www.facebook.com/okazakinukata/
・インスタグラム　https://instagram.com/nukata.okoshi?r=nametag

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＜新城市＞

※新城市の紹介は上の地図をクリック

◆蜂須賀 智也さん（出身地：愛知県西尾市）

蜂須賀さんは「サイクルツーリズム」「フィッシングツーリズム」の分野で様々な取り組みを行っています。自然豊かな新城市で新しい層のスポーツ愛好家や関係人口を増やすべく、スポーツイベントの企画・運営、市内の小学生を対象にしたマウンテンバイク体験会、子供たちやファミリーが楽しめるマウンテンバイクコースの造成など、幅広く活躍されています。

蜂須賀さん「（令和4年3月の）任期終了後も引き続き、ツーリズム、関係人口につながるイベントを企画・運営、子供たちが遊べるフィールドを増やし、地域の活性化につなげていきたいです」

・新城スポーツバイク普及促進委員会HP　https://note.com/mountainport
・蜂須賀さんの活動日記　https://note.com/hatch76
・インスタグラム　 http://instagram.com/hatch1976

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＜設楽町＞

※設楽町の紹介は上の地図をクリック

◆戸上 直哉さん・麻美さんご夫妻（出身地：直哉さんは千葉県千葉市、麻美さんは千葉県旭市）
設楽町は、面積の約9割以上が山林を占める豊富な自然資源を活用し、「オリエンテーリングのまち設楽」を掲げた地域振興を図っています。戸上さんご夫妻は、アウトドアスポーツオリエンテーリングを活用した地域のプロモーション活動を中心に、古民家の活用事業、SNS等での地域のPR、移住推進活動など、設楽町の魅力を生かした活動をされています。

戸上さんご夫妻「（令和4年3月の）任期終了後は、一棟貸切の古民家宿やアウトドア事業を行っていき、地域の活性化・移住促進に貢献できればと考えています！設楽町でお待ちしておりますのでよかったらお話しましょう！ぜひ、お待ちしてます！！」

・とがみん夫婦（インスタグラム）　https://www.instagram.com/togamin22
・とがみん夫婦（Twitter）　https://twitter.com/togamin22
・設楽町観光協会（インスタグラム）　https://www.instagram.com/kankoutown.shitara

◆野口 隼志さん（出身地：愛知県安城市）

野口さんの主な活動は、設楽町を中心に活動する会社や個人事業主への経営コンサルティング事業と、設楽町内の学校でキャリア教育の実施を目指しています。

野口さん「今以上にコンサルティング及びキャリア教育のスキルを高めて、より地域の人々や企業の進路のサポートができるよう努めます」

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＜東栄町＞

※東栄町の紹介は上の地図をクリック

◆青木 彩乃さん（出身地：愛知県豊田市）

ヘアメイクの仕事をしていた青木さんは、「美容をとおして自分をもっと好きになれる」、そんな美容が持つ可能性を感じ、化粧品を作るところから挑戦してみたいと思っていたところ、東栄町での「ビューティーツーリズム」を知り、また自分が東栄病院で生まれたご縁も感じ、東栄町で暮らすことを決めたそうです。現在は、東栄町の神秘的な空気感、森林や川の価値といった地域の魅力を伝えていきたいという思いを胸に、ビューティーツーリズムの推進と地域の方とのイベント企画プロデュース、森林アロマの蒸留ワークショップと商品開発、手作りコスメ体験「naori」の講師活動に取り組んでいます。

青木さん「将来は、森林アロマ事業を通じて、地域の森林・文化の価値を伝える活動をしていきたいです」

・「燈栄隊」東栄町の地域おこし協力隊公式Facebook　https://www.facebook.com/toeitai
・ビューティーツーリズムウィーク　https://www.toeinavi.jp/spots/beauty/
・森林アロマkiyomari インスタグラム　https://www.instagram.com/kiyomari__labo/

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＜豊根村＞

※豊根村の紹介は上の地図をクリック

◆小早川　武史さん（出身地：愛知県名古屋市）

小早川さんが取り組んでいるのは、今や豊根村を代表する名物となったチョウザメやアマゴなどの淡水魚の内水面養殖業。さらに、農業や塾講師などマルチに活動されています。紹介した3つの事業を繁忙期、閑散期で組み合わせて、豊根村が掲げる“半農半Ｘ”のモデルを目指した働き方を実践しています。

◆?田 英一さん（出身地：東京都小平市）

?田さんが取り組むのは、耕作放棄地を利用した「アンガス牛」の放牧畜産。実は、放牧している牛は、令和3年9月5日から11日にかけて、北海道標津町から豊根村まで、陸路で輸送してきたそうです。今後は、育てた肉牛を提供する民宿の経営を目指しています。

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愛知県で活躍されいる隊員の活動領域は実に幅広く、どれもが個性的な取組みですよね。その地域の特徴や資源を活かし発展させる活動であったり、地域が抱える問題を解決するための活動であったり、地域に根ざし地元住民と一体となって取組むことで、地域を支え、地域を変える力になっています。

「これまでの経験を地方で活かしたい」「住民の方々と一緒に地域が抱える課題に挑戦したい」。そんな熱い想いを持っている方を地方は待っています。最新の地域おこし協力隊の募集状況や活動内容については、「移住・交流推進機構(JOIN)」や愛知県内各市町村のHPや担当窓口にてご確認ください。

・移住・交流推進機構(JOIN)　 https://www.iju-join.jp/chiikiokoshi/
・岡崎市　https://www.city.okazaki.lg.jp/
・豊田市　https://www.city.toyota.aichi.jp/
・西尾市　https://www.city.nishio.aichi.jp/
・新城市　https://www.city.shinshiro.lg.jp/
・南知多町　https://www.town.minamichita.lg.jp/
・設楽町　https://www.town.shitara.lg.jp/
・東栄町　http://www.town.toei.aichi.jp/
・豊根村　http://www.vill.toyone.aichi.jp/

◆三河の山里サポートデスク　
三河山間地域と都市部を繋ぐ窓口で、移住・起業・就業などのサポートを行っています。三河山間地域での起業を支援する「なりわい実践者」や、地域活動の担い手を支える「集落応援隊」など、地域でのなりわいや関わり方に関して、人をきっかけとした新たな縁をつなぎます。

◆あいちの山里時間
あいちの山里で実践する「仕事?旅行」「ワーケーション」をご提案。豊かな自然に囲まれたあいちの山里で、新しい働き方を見つけてみませんか。

◆愛知県交流居住センター　
短期滞在から本格的な移住まで、あいちの山里暮らしをサポート。三河山間地域で活動されている方の紹介、空き家や住まいの情報、地域情報を発信しているブログの紹介等、山里暮らしを多方面から支援しています。

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