【越知町】「山笑ふ横畠 集落活動センター」に行ってきました!
昨年10月に当センターのFacebookとInstagramでご紹介した越知町横畠地区。その地区にある、「山笑ふ横畠 集落活動センター」を取材してきました。また、同町の地域おこし協力隊OGで現在横畠地区に住んでいる大原さんにもお話を伺いました。
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「山笑ふ横畠 集落活動センター」とは?
越知町の山間部”横畠地区”にある集落活動センターです。廃校になってしまった小学校の校舎をリノベーションした、地域の活動交流拠点になっています。
■「山笑ふ横畠 集落活動センター」でできる3つのこと
①宿泊施設として利用できる!
2018年に改装された館内はとてもきれい。元小学校ということもあり、廊下や教室は当時の雰囲気のまま。また、キッチンスペースはもちろん、トイレやお風呂などの水回りは清潔感があり、集落活動センターの運営メンバーの皆さんが大切に管理されているのが伝わります。BBQセットの貸し出しもしているそうで、観光利用やスポーツクラブの合宿にも利用されているとか。移住に際して地域を知るうえでの滞在拠点としての利用も可能です。
②毎週土曜日には地元のパンや野菜などの食材を使ったおいしいモーニングが食べられる!
毎週土曜日には施設内で「お山の喫茶店 のかな」という喫茶店が営業しています。
「のかな」とは、土佐弁で「のんびりした」という意味。横畠地区の皆さんは働き者で、いつも忙しく働いているそう。その方々に、のんびりしながらおしゃべりしたり、ぼーっとしたりしながら過ごしてもらいたいという思いから「のかな」と名付けられたとのこと。その願い通り、開店時間になると地元の方々が集まり、各々の憩いの場にもなっているそうです。おいしいモーニングを食べながら、地域の雰囲気を感じ、のんびりした時間を過ごすことができます。
③集落イベントに参加できる!
横畠地区では、8月には盆踊り、10月には地区の運動会が開催されます。その他にも定期的にイベントが行われているそうです。イベントに参加すると、地元の人たちとの交流が深まること間違いなし。
昨年は、私たち移住コンシェルジュも運動会にお邪魔して、住民の皆さんのパワーに圧倒されました。地域に入って交流を深めたい方は、参加してみてはいかがでしょうか。
<昨年10月の運動会の様子>
越知町・地域おこし協力隊OG 大原さんからみた横畠地区の魅力
この集落活動センターについて案内してくださった大原さんは、地域おこし協力隊のOGでもあります。ご自身の移住の経緯と横畠地区の魅力についてお聞きしました。
―――大原さんとの横畠地区とのご縁についてお聞かせください。
私は高知県安芸市出身で、県内の大学在学中に地域活性化に関わるサークルに所属していました。そのサークル活動の一環で横畠地区のイベントを訪ねたのがきっかけです。温かくもてなしてくださった地区の皆さんの人柄や、自然の豊かさに惹かれて、イベント以降もたびたび訪れるうちに横畠地区が第二の故郷のようになっていきました。
―――大学を卒業されてからも横畠の方とは交流が続いていたんですか?
大学卒業後は、地元の食品メーカーに就職して東京営業所に配属されたんです。就職活動を始めるにあたって、まちづくりに興味があったものの、当時はそういった仕事を見つけられず、「高知県のいいところを県内外に発信する仕事がしたい」という思いから食品メーカーに就職しました。上京してからも、地区の人たちが出張などで東京に来られると一緒に食事をしたり、お茶をしたりと交流は続いていました。
東京から高知へ帰省するときは、安芸市の実家に帰る前に越知町の横畠に寄ることもありましたね(笑) 地区の方のお家に招待されて、「涼み台」というこの時期だけ作られるテラスでのんびり過ごしたり、飲み会をしたり。そんな風に過ごして帰省を終え、東京へ戻る飛行機の窓の外を眺めていると、次第に緑が少なくなって眼下に高層ビルが増えていくんですよね。その度に、「あ~……またここ(=東京)に戻ってきてしまった。明日からまたこの中で仕事をするのか……」と憂鬱に思う自分もいました。
―――周りのご友人からは「都会での一人暮らしなんて憧れる!うらやましい!」と言われることはなかったのですか?
もちろん、東京での生活は楽しい部分もありました。雑誌やテレビで見た場所やイベントに電車や地下鉄を乗りさえすればすぐに行けるし、高知に比べれば日本各地へのアクセスがいいので旅行にもたくさん行けました。東京の生活を楽しんでいましたね。だけど、地域おこし協力隊に着任していた地元の友人が高知で活動している様子をSNSで見るたびに「いいなぁ……」とうらやましく思う自分がいて。WEB版の高知県の地域情報誌を読みながら、満員電車で通勤したこともありました。それくらい高知が恋しかったです。
また、東京では営業職をしていたのですが、主にやりとりするのは取引先の担当者だけでした。もっと、商品を購入してくださったお客様の顔が見たいという気持ちが募っていました。
■東京から高知へUターン。そして、横畠へ
―――地域おこし協力隊に応募した経緯を教えてください。
地元の知人に「横畠で活動する地域おこし協力隊の募集が始まったよ」と教えてもらったのがきっかけです。その頃には、人事異動で高知に戻ってきていました。当時は自転車で通勤をしていて、仁淀川橋を通るルートだったんですが、通勤途中に橋の上から仁淀川を眺めた時に「ああ、高知に帰ってきたんだ」と心の底からしみじみと思ったことを覚えています。東京での一人暮らしを経験し、高知に戻ってきてから、もともと興味のあった「地域づくりに携わりたいな」という気持ちが強くなっていたのですぐに応募を決めました。着任が決まった時には不安よりもこれからの楽しみや期待が大きかったですね。
―――そのミッションが「横畠集落活動センターの立ち上げ」だったのですね。
はい。地域の方と役場との間に立つ調整役としての仕事を任されました。あとは地区のイベントのお手伝いもしていましたね。活動するなかで、ご縁もあり在任中に横畠地区の方と結婚しました。
■地域おこし協力隊卒業後の現在
―――ちなみに、地域おこし協力隊を卒業してからはどんなことを“なりわい”にしているのですか?
今は様々なことを仕事にしています。まずは、最近始めたお弁当の製造・販売。次にこの集落活動センターの役員として運営に関わりながら、「お山の喫茶店 のかな」の営業スタッフも務めています。そして、地域おこし協力隊OGとしての「とさのね」の活動です。企業就職、地域おこし協力隊を経て、「これからこの地域で長く続けられる自分の仕事ってなんだろう」と考えながら、仕事をしています。お弁当の製造・販売は、もともと食品メーカーに就職したこともそうですが、食に携わる仕事をしたいという気持ちと、横畠で暮らすようになって芽生えた「食を通して身近な人の健康を支える仕事がしたい」「地域に残る家庭料理を後世に遺す仕事がしたい」という思いから始めました。小さな町、小さな集落に住んでいるので、自分がやりたいことを“なりわい”にしていますね。
―――町内でもより山間部にあたる横畠での暮らしについて不便を感じたり、苦労をしたりすることはありませんか?
それがないんです(笑)横畠が好き。優しい義理の両親が大好き。もちろん田舎ならではの人と人との距離の近さもあるけれど、暮らしていて楽しいですよ。たぶん、いろいろなことを経験してきて、年齢も重ねてきたからこそですね。
ぜひ横畠地区を訪ねてみてください。集落活動センターを利用して、少しずつ地域のことを知っていくのもあり。ひょんなことから地元の人たちと繋がることができるかもしれません。
■編集後記~横畠地区に訪ねてみて~
高知市から車で約1時間の仁淀川上流沿いにある越知町。その中心地からさらに20分ほど山道を登った横畠地区に「山笑ふ横畠 集落活動センター」はあります。昨年はじめてこの地区を訪れた時には、集落活動センターの皆さんの地元愛と熱烈な歓迎に圧倒されました。その数日後に参加した運動会では、住民の皆さんがとにかく楽しそうな様子で、いいところなだぁと思いました。今回の記事でご紹介したイベントの1つ、8月に開催される盆踊り大会ではこんな歌詞の歌が流れるのだそうです。
〽いっぺんきてみや横畠 ほんによいとこ、ほんによいとこ横畠 〽
ぜひ、皆さんも「山笑ふ横畠 集落活動センター」に足を運んでみてください。
■「山笑ふ横畠 集落活動センター」
宿泊予約・その他お問い合わせについてはこちら:https://yamawarau-yokobatake.jimdofree.com/
この記事に関するお問い合わせ:https://kochi-iju.jp/service/form.html
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※この記事は、2024年7月4日時点の情報を掲載しております。
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