甲斐みのりさんと一緒に見つける自分だけの宝物
本を片手に田辺、ぶらり。
甲斐みのりさんの新刊「旅のたのしみ」を片手に和歌山県田辺市を訪れました。
日本各地のおやつや民芸品、建築など、独自の感性でその土地の魅力を表現したエッセイが幅広い世代から人気の文筆家、甲斐みのりさん。とあるお菓子との出会いから田辺市に魅了され、2022年には田辺の魅力を一冊にまとめた「田辺のたのしみ」を発刊されるなど、長年にわたり田辺愛溢れる活動をされています。
純喫茶で楽しむ田辺ならではのメニューや地元のお菓子屋さんが作るレトロでかわいいお菓子の数々。
新刊「旅のたのしみ」では甲斐みのりさんが田辺市で見つけた宝物について丁寧に綴られています。
『旅のたのしみ』甲斐みのり
派手さはないけれど、どこか懐かしくてほっとしてしまうノスタルジックな町並みを歩いていると、甲斐みのりさんが田辺市を「第二の故郷」と書かれている気持ちもわかるような気がします。
「すき」を見つけることは、まわりも自分も愛すること
今回は、田辺高校で開かれた講演会「自分の星を探す楽しみ」にも参加させていただきました。
甲斐みのりさんが長年続けている「すきノート」。
自分の好きなものを書き連ねてスケッチブックをいっぱいにするというものですが、田辺高校の生徒たちにも実際に「すきノート」を作ってもらうワークショップも行われました。
「釣り」「音楽」「野球」「友達」…などなど、生徒たちの口から次々と表現されるたくさんの「すき」。
好きなものを見つけられる力は、きっとまわりを愛することにも自分自身を愛することにもつながっていく。この先大人になっても、自分自身が見つけたたくさんの「すき」がきっと自分を支えてくれるはず、そう思います。
「旅の楽しみ」にもあふれている甲斐みのりさんのたくさんの「すき」。
自分だけの宝物を見つける旅の中で紡がれた言葉のひとつひとつが、誰と比べるでもなく、自分自身の感性に素直に生きることの大切さを思い出させてくれるような気がします。
「すき」を見つけることは、まわりを愛することであり自分を愛することでもあるということ。そしてそれはとても愛おしい営みだな、とも。
少しずつ過ごしやすくなってきた秋の入り口。本を片手にゆっくり田辺を訪れてみませんか。