おおいた移住 わがまちこんなとこ(11)豊後大野市
滝、石橋、大自然、野菜、サウナ・・・ 温泉がなくても、いろいろある!
豊後大野市にはこんな愛称があります。
「大分の野菜畑」
野菜づくりに適した土壌が広がり、多種の野菜が採れます。
ピーマン、さつまいも、ネギ・・・。農業の後継者育成に力を入れています。
悠久のときの流れとともに、このまちはあります。
9万年前、12万年前の阿蘇山の噴火で、火砕流が豊後大野の大地を覆いました。
その地を川が削り、潤し、「野菜畑」に適した土地をつくり、大自然の風景も残しました。
東洋のナイアガラと呼ばれる勇壮な「原尻の滝」があります。
そのほか、市内各地に柱状節理の断崖があり、ユネスコのエコパーク、日本ジオパークにも認定されています。
おんせん県と呼ばれる大分県。だけど、豊後大野市に温泉はありません。
なら、どうする?
「サウナのまち」で売り出すユニークな挑戦を始めています。
そこには、温泉がないことも笑ってプラスにしてしまう、地元の人たちのおおらかさが感じられます。
※写真は原尻の滝
豊後大野市の主な移住定住サポート
- 移住希望者からのオンライン相談の窓口を設置
- 空き家の利活用に対する補助金
- 看護師、または准看護師で市内医療機関に就職した方に移住応援給付金
- 新婚新生活のためにかかった新居リフォーム代、引っ越し費用などの一部補助
- 子育て支援で18歳まで医療費無料
- 就学前保育料無料
- 小中学校の給食費無料
豊後大野市はどんな「まち」なのでしょうか。
同市まちづくり推進課の移住コーディネーター・神志那庸一さんに聞きました。
ーーおんせん県なのに、市内には本当に温泉がないのですか?
はい、本当です。温泉はありません。温泉が出るには火山などの熱源と地下水が必要です。湧き出してくるための活断層がないというか、発見されていないことも影響しているのでしょう。いい意味でいうと、地震などの災害には強いまち、といえるかもしれません。
ーーでも、おんせん県で温泉がないというのも・・・
サウナがあります。もともと昔からいまのサウナのような石風呂がありました。岩をくりぬいてその中に薬草を敷いて火をくべて・・・という施設でした。今はアウトドア・サウナが市内に5か所あります。市内の鍾乳洞の中にもサウナをつくりました。サウナで体を温めて、鍾乳洞の中の水に入ります。鍾乳洞の中をライトアップして青一色に、ファンタジーなサウナでととのえてみるのも面白い体験です。日本で初の「サウナのまち宣言」をし、市役所にはサウナ推進室という部署もあります。
ーー農業が盛んですね。市内ではどんな野菜が採れ、どんな野菜の生産に力を入れていますか
ピーマン栽培が盛んです。「甘太くん」という名前の甘藷(サツマイモ)も名産です。これ、すごく甘いです。
−−移住とともに農業を始めたいという人にサポート体制はありますか
新規就農に向けての学びの場としてインキュベーションファームがあります。2年間指導員がついてくれ、農業の基礎からしっかり教えてくれます。夫婦、きょうだいなど2人以上での参加が条件になりますが、月に1万2500円で住居を貸してもらえるなど、いろいろと支援制度があります。
ーーユネスコエコパーク、日本ジオパークになっています。市内に珍しい見どころがあれば教えてください
およそ9万年前の阿蘇火山の大噴火と川の流れによって形成された深い谷が見事です。その谷や川を渡るためにつくった石でできたアーチ橋がいくつもあります。滝もあります。とにかく自然の造形が素晴らしい。ユネスコエコパーク、日本ジオパークの両方に指定されているのは、九州では豊後大野市だけです。
ーーサウナ以外にも市内でこんな楽しみ方があれば教えてください
個人的には祖母・傾山系に源流がある奥岳川のリバートレッキングですね。深い谷を流れる川の中で本格的な沢登りを楽しめます。休日になると県外からやってくる人も多いですよ。
ーーおいしいもの、ありますか
いろいろありますが、最近のイチオシはクラフトビールです。市内には酒蔵が4つあります。焼酎の酒蔵が2つ、日本酒の酒蔵が2つ。そのうち焼酎メーカーの老舗・藤居醸造がビール造りをはじめ、そのクラフトビールがうまいんです。あと、農産物はとにかくおいしい。たくさんの野菜がとれることで「大分の野菜畑」と呼ばれていますが、同時に質の高さが自慢です。県外からこられた方は「野菜が違う」といい、ピーマンもそのまま生でかじってくれます。
ーー移住した場合、車は必需品でしょうか
生活するのに、やはり車は必要ですね。コミュニティバスを整備していますが、夜間は運行していません。JR豊肥線の駅が市内に6つありますが、こちらも列車の本数が少ないですね。
ーー移住者が豊後大野に住んで驚くようなことってありますか?
カフェやスイーツを出すお店、ピザ屋さんなど、おしゃれな店が多いと、驚かれます。週末は予約でいっぱいになります。あとは夏の暑さ、冬の寒さですね。山に囲まれた盆地のような地形ですので市内の犬飼町は日本で一番暑くなることも。あとは、虫はいろいろ出てきます。その多さに驚く人はいますね。そうした情報を含め、本市の移住コーディネーターが丁寧にご案内します。お気軽に問い合わせください。
豊後大野市や大分県への移住情報・相談はこちら!
大分県や移住に関する相談は東京・有楽町にあるふるさと回帰支援センターへ
https://www.furusatokaiki.net/consultation_counter/kyushu/oita/