忘れられた酒どころ?《その1》【独断と偏見の食文化レポート②】

役に立つ?かどうかは別として何とか2回目にこぎつけた「独断と偏見の食文化レポート」
今回はお酒の話。
某インターネットのランキング記事を見て、あれ?と思ったことがあります。まあ、ネットのアンケートだから…ということもできますが、日本酒のランキングで兵庫県が5位までに入っていない…これはいかん。酒のランキングで兵庫県を忘れてはいかんのです。
そんな危機感?から今まで難しいからサケて来た「酒」の話題にちょっとチャレンジ。一応、兵庫県にタグ付けされた記事ですので、兵庫県にとって手前味噌気味の記事を書きます。
※多少の粗はご勘弁ください。独断と偏見ですので…。
・酒の歴史
・清酒って?
・杜氏(とじ/とうじ)って何?
・酒米って何が違う?どんなもの?
・ぶっちゃけうまいの?
★お酒の歴史
これを話すのは諸説ありすぎで⚠キケン!!なんですが、今回は諸説を超えます。<注!ザックリです>
昔々その昔、約1300年前に書かれた『播磨国風土記』が、米を原料とした現在の「日本酒」が出てくる最初の記録らしいです。
内容は「干した米がたまたまカビた、それで酒を造って宴会した」みたいな感じ。
播磨国といえば兵庫県。そしてその場所は現在は宍粟(しそう)市一宮町にあります。
※ちなみに「播磨国」の場所は下の図をご覧ください。
また、「播磨国風土記」に書いてあることとして、日本酒造組合中央会HPの年表にこんな記載があります。
『(西暦400年ころ)、播磨国風土記に「清酒(すみさけ)」の記事 清酒の初見』
・・・つまり兵庫県はめっちゃ昔から日本酒造りや酒文化が根付いて、いろいろな発祥地があるすごい場所、な訳です。
★清酒って?
さっき「日本酒」の始まりとは別に『西暦400年頃 播磨国風土記に「清酒(すみさけ)」の記事 清酒の初見』と書いてあると紹介しました。じゃあ「清酒」ってなんじゃい、普通の酒と違うんかい?
確かに多くの日本酒のラベルには「清酒」と書いてあります。※こちらは「せいしゅ」と読んでください。
この「清酒(せいしゅ)」「日本酒」などの定義は法律や制度で決まっていて、ざっくりいうと「清酒(せいしゅ)」は米を発酵させたアルコール、「日本酒」はその中で日本産の原料、国内製造というものです。こちらの話はそれはそれで複雑なので今回それはちょっと横に置いておきます。
そこで出てくるのが「清酒(すみさけ)」の方です。
そう、今でこそお酒は透明のクリアなシロモノですが、江戸時代初期までは日本の酒の多くは「どぶろく」とか韓国の「マッコリ」のような白く濁ったお酒だったみたいなんです。澄んだ酒なんてほとんどたぶんおそらくなかったんです。(なので、さっきの播磨国風土記の記述が現在の清酒の起源かどうかは諸説ある) そして、千うん百年前から時代は下り、江戸時代つまり400年前頃、ついに酒の世界に大変な技術革新が起きました!(パンパカパ~ン♬)
それまでの「濁り酒」ではなく、水のように澄んだ「清酒(すみさけ)」がたくさん生産できるようになったんです(チャララッチャラ~♪)
これが皆さんがいま飲んでいる清酒や日本酒の(実質的な)始まりです。

★発祥は兵庫、いちばん造っているのも兵庫
伊丹市は「清酒発祥の地・伊丹」とうたっています。つまり、現代に続く酒の発祥は伊丹!つまり兵庫県ということです!
この酒が『伊丹諸白』とばれ珍重されるようになり、それが、西宮、神戸方面へと広がり、西宮市の名水『宮水』などを使って醸されるようになり、一大酒造地帯『灘五郷』ができるに至りました。
皆さんは「灘(なだ)の酒」って聞いたことありませんか?
当時、このエリア一帯のお酒は爆発的な人気となり、江戸では「下り酒」(「下り」は鉄道の上り・下りと同じ意味)として大歓迎されました。
この時できた『灘五郷』は現在も日本最大の清酒酒造地帯で、実は清酒のシェアが約25%(!!) なんと4本に1本が灘五郷の酒!
えらいこっちゃです。
「伊丹諸白」と「灘の生一本」|日本遺産ポータルサイト ←正しい知識はこちらから
ちなみに伊丹市には大阪空港(大阪空港ですが兵庫県にあります)があるので、一度は足を踏み入れた方も多いかもしれません。
そしてこの辺りで酒造が広がるきっかけの一つである西宮市の名水『宮水』はあまたの歴史を乗り越え、現在も酒造用として大切に保全されています。西宮市は全国的には甲子園球場がある場所として知られている所です。
『灘五郷』の灘は現在も神戸市東灘区、灘区という地名でわかりやすく残っています。あの灘高校もこのあたり。
そうそう、最初の酒のランキングの話ですが、兵庫県のお酒の生産量は断トツの1位
👑第1位 兵庫県 約91,800kl
酒蔵の数では3番目!
👑第1位 新潟県 89蔵
ここまで見るだけでも歴史からなにから兵庫県は「泣く子も黙る日本酒王国」なのです!
ちょっとこの辺りで書き手の限界が来ましたので今回はここまで。
つづきはWEB…いや「その弐」で。
次を読んでしまうと、近くで泣いている子はもう2度と泣かなくなるかもしれません。
そしてちょっと強引ですが…
そんな兵庫県にちょっと興味がある方は2/16(日)東京有楽町へ!
◆◆兵庫五国移住・交流フェアin東京【東京・有楽町開催】 |FURUSATO◆◆
兵庫県の自治体、団体が多数出展!1階ではマルシェも開催です。
◆2/27(木)のオンラインイベントはお酒もテーマ
冬のひょうご暮らし~お酒と温泉とうまいもん~ |FURUSATO
◆兵庫県が気になった方はコチラ↓↓(移住や仕事、地域情報が満載)
兵庫県移住メディアサイト 兵庫で暮らせば…
◆お酒や食文化に興味が湧いた方はコチラ↓
兵庫の酒 兵庫酒造組合連合会
日本酒 – 日本酒造組合中央会
◆その他の兵庫県の食文化については(今までの記事いらんやんとは言わないで。)
兵庫県 | うちの郷土料理:農林水産省
御食国(みけつくに)ひょうご