おおいた移住 わがまちこんなとこ(17)九重町

自然とともに歩むまち
大分県の中西部に位置する九重(ここのえ)町は人口8千人ほどの小さなまち。
自然を大切にし、自然の力をうまく活用しているまちです。
多彩な温泉群は人々を魅了、観光に活かしています。
深い谷に渡した「九重夢大吊橋」は全長390㍍、高さ173㍍。
歩道専用の吊り橋として日本一の高さを誇ります。
下を見ると、あまりの高さに思わずヒヤリ。真夏でも暑さは吹っ飛びます。
「九州の屋根」とよばれるくじゅう山群には初夏、ミヤマキリシマが咲き誇ります。
冬になれば寒さも活用、スキー場もあります。
夏でも冷涼な気候を利用した高原野菜づくりが盛ん。
地熱発電施設もあります。自然由来の電力を生活に活かしています。
移住者からは「水がおいしい」「空気がおいしい」という声。
なにもないようで、なんでもある。
そんな九重のまちを紹介してもらいましょう。
九重町のまちづくり推進課・帆足一悦さんに聞きました。
温泉、冷泉、山、清流、大スケールの吊橋・・・なんでもある
−−九重町の自慢は?
(帆足さん)一番は、大自然です。移住者の多くは自然を求めて九重にやってきます。町の面積の約半分が阿蘇くじゅう国立公園。自然を後世に引き継ぐため、野焼きなどで人の手を入れながら自然を生かし、暮らしています。
−−最近、町の観光客は増えていますか?
増えていますね。登山などのアクティビティを求めて来町される方が多いです。町のシンボルでもある九重夢大吊橋にも海外観光客が多く訪れています。台湾、中国、韓国などに加えて、最近はタイ、インドネシアからも。吊橋は2006年に完成し、これまで1300万人が来場されています。
−−登山に適した山や、キャンプ場を教えてください
登山では初級から中級くらいの山が多く、比較的どなたでも安心して登ることが出来ます。オススメは標高1744㍍の三俣(みまた)山です。字の通りどこから見ても三つの峰が見える山で、天気が良ければ山頂からは遠く長崎県の雲仙普賢岳が見えます。キャンプ場なら九重グリーンパーク泉水キャンプ村ですね。ここには露天風呂があります。
−−温泉もいろいろありますか?
もちろん。温泉の湧出量は別府市、由布市に次いで県内3位です。町内に12カ所の温泉があって、その総称が「九重夢温泉郷」。中には寒の地獄という13~14度の冷泉もあって、冷たすぎて以前は夏場しか使えなかったんです。2023年にそこにサウナをつくり、サウナに入って、水風呂は冷泉。そんな贅沢なスタイルが人気になっています。(※左の写真は長者原温泉)
−−農業も盛んですか? 新規就農者へのサポートなどもありますか
はい、観光業と並んで農業が主要産業です。トマト、白ネギ、椎茸、梨、ブルーベリーなど多くの野菜がとれます。農業を志す人には基礎から学べるファーマーズスクールを用意しています。もう10年ほどやっていますが、多くの人が農家として自立しました。
−−移住者はどんな仕事をして暮らしていますか?
やはり農業をしている人が多いです。民間の会社に入った人、介護や福祉の関係の仕事をしている人もいます。定年後に移住してきて、登山、温泉巡りを存分に楽しんでいるシニアの方もいます。
−−移住者が九重町に住んで、びっくりしたというようなことありますか
まずは「水がおいしい」「米も野菜がおいしい」ということです。冬の寒さにも驚かれます。九州ですから暖かいイメージを持っている人が多いのでしょうが、冬は氷点下になります。スキー場があるくらいですから。路面は凍結、スタッドレスタイヤは必須です。ただ、高原ですから夏は涼しいですよ。そこも「九州なのに」とびっくりされます。(※右の写真はタデ原湿原)
■九重町の主な移住定住支援
- 移住体験住宅 移住先探しのための体験住宅利用。1日1千円、最長1か月利用可
- 空き家活用事業 家の持ち主と購入希望者とのマッチング、家財処分費、改修費の補助など
- 子宝手当 第3子以降対象で就学前は3千円、小学生4千円、中学生5千円、高校生1万円(月額)
- 子育て関連用品購入助成金 ベビーベッド、ベビーカーなど対象
- 育児助成金
- 高校生世代までの医療費無償
- ファーマーズスクール 先輩農家のもとで1~3年の就農訓練
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