投稿日:2021.08.05 最終更新日:2021.08.05
富山県のおすすめの季節~春の場合~
「富山ってどのシーズンが一番おすすめですか?」
これは相談者さんからよく聞かれる質問だ。その度に、いろいろな情報を頭に巡らせながら、「食べ物が美味しいのは冬ですね、そして積雪状況は実際に見て、確認しておいた方が良いです。秋の紅葉の季節も綺麗ですし、夏の登山もおすすめですが暑いです。春は桜が…」と観光情報と生活情報をない交ぜにしたような答えになってしまう。
しかし自分のこころに強く残っているのは、散居村と呼ばれるだだっ広い砺波平野に沈む真っ赤な夕日だった。
散居村の夕日が見られるスポットはいくつかあるが、おすすめは散居村展望台。
4月の中旬から5月の初めにかけて、富山県では田植えのシーズンを迎える。苗が植えられる前の目一杯に水が貼られた田んぼは、さながら一面の大きな湖のようだ。そこに映る青空も美しいが、圧巻なのは夕日だ。
一面をオレンジに染めながら沈んでいく夕日の光を、田んぼの水面がきらきらと反射する。手前から田んぼ、山、その向こうの海。そのすべての輪郭をあわく溶かすかのように、ゆっくりと沈んでいく夕日。時間にするとおよそ30分くらいだが、短編映画を見たような満足感がある。
富山は山も海も近いので、日常生活において自然を感じる瞬間は多くあるが、一番身近な自然は、実は田んぼだと思う。その田んぼが魅せる夕日のマジックショーが見られるのは、4月中旬~5月のゴールデンウイーク明けくらいまで。是非一度、訪れてみて欲しい。
散居村展望台の情報はこちらからhttps://www.info-toyama.com/spot/41093/