投稿日:2021.01.19 最終更新日:2023.12.23
【後編】寒い冬だから…雪国暮らしのあれこれを聞いてみた!<青森県・弘前エリア>
雪国に移住したい!でも、雪道運転や雪かき、雪下ろしが不安という方へ
こんにちは!青森県相談員の澤です(^^)
「あたたかいところで暮らしたいな…」という移住のご相談、よく耳にしますね。
もちろん、「雪国に憧れて」というご相談もあるんですよ!でもちょっと少数派かもしれません…
特に今年の冬は全国を寒波が襲っているということで、青森をはじめ、雪が多く降る地域への移住を検討されている方は不安に思っていらっしゃるのではないでしょうか?
- どんなことに気を付けたらいいの?
- 雪道運転、できるかな…?
- 雪かきとか雪下ろし、大変そうだな…
そんな不安の解消をお手伝いするのも、私たち移住相談員の重要な役割です!
と、いうことで【前編】に引き続き、今回も弘前圏域8市町村(※)で「移住・交流デザイナー」として活動中の野口拓郎さんをお呼びして、津軽の冬の暮らしのあれこれをお聞きしていきますよ!
※弘前圏域…弘前市、黒石市、平川市、藤崎町、板柳町、大鰐町、田舎館村、西目屋村
澤:野口さん、こんにちは~!今回もよろしくお願いします。
野口:よろしくお願いします!
澤:前回の続きということで、今回はさらに雪国の暖房事情や車のこと、雪国ならではの工夫なんかを深堀りしていきますよ~!
目次
津軽の暖房事情
澤:これ普段からよくある質問なんですが、やっぱり暖房事情も首都圏とは全然違いますよね。
野口:そうですね。東京あたりだとエアコンや電気ストーブ、ポータブル式の石油ストーブが一般的かと思いますが、こちらで最もメジャーなのがこの「FF式石油ストーブ」です。
澤:お、長い管がつながっていますね。
野口:「FF」というのは「密閉式強制吸排気」のこと。外気の取り込みと排気を自動でやってくれるので結露の心配や換気の必要がないんです。空気をきれいに保ってくれて、カビ防止にもなるんですよ。
澤:便利!寒い日に窓開けて換気するのって、勇気いるんですよね…こんなご時勢なので仕方なくやってはいるものの。
野口:さらにこの写真のストーブの場合、家屋に外付けされたタンクから自動的に灯油がストーブに注がれる仕組みになっているんです!ストーブに灯油を直接注ぎ込む手間が省けます。
澤:めっちゃ楽ちん!石油注ぐのって結構手間なんですよね。実家ではいつも母にやってもらっていましたよ…
そして石油調達にも便利なサービスが使えるんですよね?
野口:はい~、雪国では自宅への灯油配達を頼むことができるんです!外のタンクに注いでおいてくれるので、車を持ってない学生や高齢者の方にとっては特にありがたいですよね。
(玄関前に置いたタンクへ給油しているところ)
(外付けタンクへ給油しているところ)
澤:便利!!実家では灯油販売車から買っていたんですけど、このサービスがあれば仕事で家を開けていて、うっかり切らしてしまった!なんてことはなさそうですね。
野口:僕が移住してきたばかりの頃、こんな便利なサービスがあるって知らなくて…
ポリタンク抱えて灯油を買いに行ったら、店の人にめっちゃ笑われたんですよ…
「歩いて買いに来た人、あんたが初めてだ」って…
澤:笑。
津軽の車事情
澤:これもまた多い質問です。車社会の青森、当然冬も運転するわけですが、雪道運転とか車の雪下ろしとか、なんだか色々大変なイメージしかないんですが…
野口:きちんと準備をすれば大丈夫!例えば、車に積もった雪を落とすブラシ、車の周りに積もった雪をかき出すスコップは常時装備しておきましょう。
窓ガラスについた霜や、固まった雪を溶かすスプレーなんかもあると便利ですね。
澤:なるほど~。ガラスにお湯かけると割れますからね!!ちゃんと専用の道具が必要というわけですね。
野口:ほかにも、高速道路での立ち往生など万が一の場合に備えて、非常用保温アルミシートを常備していますよ。
澤:色々なグッズがあるんですねぇ。この時期の地元のホームセンターは色々勉強になるので、移住を検討されている方は行ってみるのも良いかも!
野口:駐車場も大事なポイント。雪国の駐車場は流水や放熱による融雪をしているところが多いんです。
(流水による融雪駐車場)
(流水による融雪駐車場)
(放熱による融雪駐車場)
(融雪がない駐車場)
澤:うわ!全然違いますね。
野口:駐車場の雪かきはかなり手間なので、その労力を省きたい、自信がないな、という人は、ぜひ融雪付きの駐車場があるところをおすすめします。
澤:料金は高くなってしまいますが、毎日のことですからね。別のところで節約して、雪対策にお金をかけるのはありですね。
野口:あと、路面凍結の防止のために、アスファルトに塩化カルシウムがまかれるのですが、それが車のさびの原因になることがあるんですよ。
澤:車にくっついちゃうんですね。
野口:なので、車の下部をしっかり洗うのがメンテナンスとしてとても大事ですね。
雪国ならではの工夫
野口:まちなかにはこんな工夫もありますよ。例えばコンビニの入口の「風除室」。
出入り口が二重になっているので、吹雪が店内に入らないんです。
澤:これを初めて見た時はテンションが上がりました!
野口:最近ではこんなのもあるんですよ。雪国でもかなり珍しいみたいです。
弘前・堅田にローソン新店 全国初の屋根付き駐車場店舗、「豪華」と話題に(弘前経済新聞より)
澤:ずいぶんと立派な屋根が!これなら濡れずに車からさっと出入りできますね!
野口:これは僕が講師をしている弘前大学の出入り口なのですが、転倒防止のためにマットが敷かれています。
澤:これで靴についた雪を落とすこともできますね。
野口:大学の構内では、地熱を利用した融雪エリアもありますよ!
澤:ずいぶん歩きやすそうですね!
野口:温泉郷のあるお隣の大鰐町では、温泉熱を利用した融雪を行っています。
澤:まさにエコだね…!
冬の楽しみ
澤:これまで、雪国の知恵や工夫なんかをお聞きしてきました。
雪国の冬は大変なことも多いけど、色々な楽しみ方もありますよね!
野口:そうなんです。僕は釣りが大好きなんですが、冬はワカサギ釣りが楽しみですね。
ドリルで穴をあけて、そこに釣り糸を垂らして釣りあげます。
澤:これ、一度は憧れるやつですよ!
野口:天気の悪い日はテントを張ってやると良いですね。
澤:そこまでしてでもやるんだ…す、すごいな…
野口:あとは「雪中バーベキュー」をやっちゃうツワモノもいますよ。
澤:え?!これ真冬ですよね。厚着してもつらそうですけど…
野口:津軽ではよく車庫の中でバーベキューをやるんですが、風もしのげるし、火を囲めば案外大丈夫ですよ。
地元産のイカ、本当においしかった……
澤:た、楽しそう…!
…と、いうことで、ここまで色々な雪国の実態を明らかにしてきたわけですが、さらに詳しい話が聞ける絶好の機会があるんですよね?!
野口:そうなんです!1月28日(木)、こんなイベントがあります!
もっと詳しく知りたい!地元の声を聞きたい!そんなあなたに…
弘前圏域合同移住セミナー 『冬生活の知恵袋~雪国移住に踏み出そう~』
澤:こういうイベントを待っていました!この記事ではご紹介できなかったあれこれも、セミナーに参加すれば聞くことができますよ~!
野口:弘前圏域への移住をお考えの方はもちろん、青森に限らず、雪国の暮らしに興味がある方はどなたでも参加オッケーです!
澤:皆様のご参加、お待ちしています!お読みいただきありがとうございました(^^)