神戸の区紹介:兵庫区 ルーツが散りばめられた歴史の宝庫
神戸の区紹介、第7弾は「兵庫区」です。
兵庫区は、現在の神戸の中心地である中央区の西に隣接している区であり、JR兵庫駅から都心部までは10分以内の好アクセスなエリアとなります。面積は市のなかでは長田区に次いで2番目に小さいのですが、シタマチっぽいレトロな雰囲気が残りながらも、単身世帯者が増えていて新しいカルチャーが生まれつつある区です。
・シタマチコウベHP
・KOBE address 下町情緒エリア紹介ページ
また、サッカーJリーグ「ヴィッセル神戸」のホームスタジアムである「ノエビアスタジアム神戸(御崎公園球技場)」があるのもこの兵庫区です。2002年FIFAワールドカップ日韓大会の際に建て替えられた球技専用スタジアム(陸上競技で使用するトラックのないスタジアム)なので、間近で世界的な選手のプレーを観戦することもでき、シーズン中の週末は多くの人で溢れています。また、神戸市の成人式もここで行われます。
ところで、県の名前である「兵庫」が神戸市の中の区名に存在するって、少し違和感があると思いませんか?実はこれには、神戸が港町として発展した歴史にも大きく関係しているのです。
兵庫の港は、歴史的にみると現在の神戸港ではなく兵庫にある「大輪田泊(おおわだのとまり)」が貿易の中心でした。奈良時代から瀬戸内海航路の要港で、平安時代には平清盛によって修築されて大きく栄え、わずかな期間ですが福原京として都が置かれた場所でもあります。
開国の時代、1858年の「日米修好通商条約」で決められた開港の地もこの兵庫の港でしたが(他は、函館・神奈川・長崎・新潟)、様々な理由から実際には兵庫ではなく隣の「神戸港」が開港し、それ以降は神戸が大きく発展。現在のように中心地は神戸へと移っていったのです。
これに似たような発展をしたのが、実は「横浜」です。
開港の際、神奈川も実際にはその横の浜であった「横浜」が開港しました。
・兵庫県神戸市兵庫区
・神奈川県横浜市神奈川区
とっても似ていると思いませんか?神戸と横浜は、よく港町同士で並べられることがありますが、歴史的にみても似ているので、また別の機会に紹介したいと思います。
と、歴史のお話になってしまいましたが、そんな経緯もあって兵庫区にはまち歩きをしても楽しめるような歴史的な場所が点在しています。ぜひ、ガイドブックを片手に散策してみるのもいかがでしょうか。