にいがた県にUターンしない?『にいがた若者座談会』レビュー
最近の新潟、ちょっと元気がないんじゃない?
そんな声があちこちで聞かれます。
東京一極集中が続く中、残念ながら若い世代の県外への人口流出が止まりません。
そこで新潟県出身、首都圏在住の20-30代の皆さんから「こんな新潟なら帰りたい」を聞こうと
昨年都内で2回にわたり『にいがた若者座談会』を開催。のべ約50人の声が集まりました。
第3回目は、今年度の取り組みのレビューを新潟県内で開催。
レビューででてきた意見と、私が参加した第2回目の座談会をもとに感じたことも含めまとめてみました。
でてきた15のアイデア!みんなで真剣に考えた。
第1回目の『にいがた若者座談会キックオフイベント』では、
「新潟のために役立ちたい」「みんな新潟に帰りたいと思っている」「帰るタイミングが不安」といった意見があがりました。そこで新潟県の担当者は考えた・・・・・
そして「”こんな新潟なら帰りたい”15のアイデア集」を作成!
第2回目の『にいがた若者座談会』ではその「”こんな新潟なら帰りたい”15のアイデア集」を元にディスカッション。自由に意見を出し合い評価し、15個のアイデアの中で順位をつけました。そのうち参加者に特に人気だった上位4つを紹介します。
【1位】にいがたリカレント塾(改めて新潟を学ぼう)
高校・大学生までの新潟で情報が止まっている人などへ向けた、地域密着ラーニングサービス。新潟を改めて知ることができ、離れていても今の新潟の情報が入ってくるような仕組み。
「新潟を離れていたので、ミズベリング信濃川なんてイベントは知らなかった」
「”新潟版人生ゲーム”を作り県内各地の名物などを登場させたり、良いところ悪いところを含めて発信」「人生ゲームで話題になった”聖地巡回ツアー”の開催」「オールにいがたプロジェクトチームや玩具メーカーの協力が必要」
【2位】新潟の仕事テレワークマッチング(まずは仕事で繋がりふるさとに貢献)
都心にいながら新潟県内の仕事ができるような仕組み。都内で県内企業との関係性を作り、距離感を近づけ移住へ繋げていこう!
「みんな新潟に貢献したい気持ちを持っているから、うまくマッチできたら面白そう」
「県内企業でテレワークを導入しているのか。まずはテレワークの推進が必要」
「県内にも起業できる拠点がいくつかできたことで、若者が起業しやすい流れがきている」
【3位】新潟アピール大作戦(新潟プロダクトプレイスメント)
新潟産の商品は実は身近にたくさんあり、それに気づいてもらおうという作戦。新潟県の特徴ある企業・特産品・景勝地などをメディアに登場させ認知度を向上。来県の動機づけにする。
「にいがたリカレント塾」とMIXし、気づいたら新潟に詳しくなっているのが理想」「新潟県の食べ物や製品を、コアなファンがいる強いコンテンツ(アニメ)などに登場させる。その後周辺層へも拡散させる」「タイアップコンテンツや協力してくれるパートナーもほしい」特に新潟県出身者が多く活躍している漫画・アニメクリエーター業界とのタイアップ、という意見が印象的でした。
※新潟県出身の漫画家→MangaAnimeナビにいがたサイト
【3位】今どきサブスク新潟版(月払い制”新潟暮らし”)
Uターンを考えた時に、県内の様々な地域にお試しで住み気に入った地域に移住する仕組み。住まいや交通など暮らしに必要なサービスをまとめて「月額固定」で支払う事で気軽に移住のシミュレーションができるシステム。
「より若い世代はサブスクリプションの反応がよかった。最初からここ!じゃなくいろんな市町村を見てみたいようでした」
その他のアイデアと順位はこちらです!
若い世代ならではの特徴的な意見として、いつか帰りたいけど、今は他の地域をみてみたいという意見が多かったようです。今は自分の可能性を試したい、そう思った時に新潟県は特に東京との距離が近く、若者(若い世代以外も)が首都圏に出ていきやすい環境が揃っている、というのも原因なのでしょうか。。
また「おすそ分け」の文化が煩しくお返しがプレッシャーになるという声や、UターンよりもIターン者向けの発信をすれば、新潟に興味をもつ人が全体的に増えるのでは?などの声も上がっていました。
新潟県の魅力を語るとき、”東京と同じような環境でそう変わらず生活ができる”というようなアプローチより、やはり若者へむけても他の世代と同じように「新潟県にしかない独自の魅力」を探り、発信していくべきなのではないかと感じました。
ピンチをチャンスに。女子パワーに期待!!
座談会参加者の特徴として男性が7割。しかし”集まって議論は苦手だけど、新潟の話をおしゃべりしたい”という女子はたくさんいるかもしれません。自分から発信はしないけど誘われたら参加するとか。また新潟県では転出超過の6割を女性が占める一方、女性のU・Iターン相談者は3割程度という現状もあります。
そこで本年度は女子だけの会を新設することになりました!
昨年度女性メンバーが作成した、女子向け移住ガイドブック「にいがたじかん」やグラフなどで分かりやすく暮らしのイメージができる「ひろびろ のびのび暮らし-MY LIFE IN NIIGATA-」を活用し、引き続き若者座談会メンバーとも交流し『こんな新潟なら帰りたい』を掘り起こしていきます。
※「にいがたじかん」「MY LIFE IN NIIGATA-」パンフレットはこちらから閲覧可能です。
新潟県を出て首都圏で生活しているけど、「新潟愛」があり、新潟に誇りをもっている。初対面でも「新潟県出身」という事ですぐに仲良くなれてしまう、そんなところは世代を超えて共通する、新潟県民の素敵なところだと感じました。
こんなにも新潟の事を考えてくれる若い世代の人がいる。変わっていける可能性を秘めていると感じました。
ピンチの時だからこそ、団結力が強い県民性を発揮させ、みんなで新潟のより良い未来を考えていきたいです。今後の新潟県もぜひご期待ください!
▼過去の座談会の開催についてはこちら
にいがたU・Iターン総合サイト:令和元年度「にいがた若者座談会」の開催結果
ココスムにいがた開催案内:WebマガジンFurusato「こんな新潟なら帰りたい」